7/9

 

祖母が先日亡くなった。

ほぼ無症状ではあったけどコロナだったので、小さくネットニュースにも載ったりしていた。

 

約1年前に祖母が色々抱えてきた問題を知ってあまりにもそれがひどくて心底嫌いになって、残された家族に負担だけがかかるもんだから本当に恨んでいた。とっとと逝けとずっと思っていた

それから本当に亡くなって、その死亡報告もあまりにもさらっと呆気なく聞いたもので悲しくもなかったし形だけ葬式に出るかとまで思ってた。

 

でもいざ遺影を見て、出棺の様子を見た時に形容しがたい感情がどっと溢れて泣いた。コロナ対応なので祖母の顔を見ることもできずに専用の袋に包まれ死化粧も施されずそのまま棺に入って、出棺する人も防護服みたいなのを着ていて…無症状だけどやっぱりここまで最期徹底されるのかっていう気持ちと、ニュースで見るような報道が一気に近しいものになった気持ちで複雑だった。私自身出棺を見るのも近しい人を亡くすのも初めてで、そこに入っているのが本当に祖母なのかも確認できないまま扉が閉まっていって焼かれる為に棺がゆっくり降りていくのを見て本当にどうしようもなくなった。

 

気持ちの整理ついてないまま控え室に行って、私まだ泣いてるのに葬儀場のババアが私に人数分のお茶乗ったお盆を無理やり渡してきて  はいこれお茶配ってくださいね、最初は故人の方の前に、次にお坊さんに云々って有無を言わせずに説明してきた。??????????ってなりながらぐずぐずの顔でお茶回していくけど意味分からなかった。私が一番給湯器に近いところにいたから渡されたのか?それでも泣いてる人のところに盆渡す?近くに母も叔母もいたのに意味分かんねえし後でそれを愚痴ったら「若い人に経験させてあげようと思ったんじゃない」って言われてもっと訳分かんないし何回でも言うけどこっち泣いてんだよ、葬儀場勤めなら控え室戻って泣いてる人なんてごまんと見てきただろうにこのクソババアは毎回それを気にせず茶を回すよう要求するんかな。サイコパスか?

何でお茶は毎回女性が汲んで女性が配らなきゃいけないんだ?なんで男は当たり前のようにもう席に着いて話してんだ?飲みたい分だけ各々で淹れろよ、せめてお茶汲んでもテーブルの真ん中に置いておくからそれぞれで勝手に取れ

 

 

祖母は茶目っ気のある美人というか可愛い人だと思うし、雰囲気は大竹しのぶさんに何となく似ている。

一人っ子の箱入り娘で大事に育てられたみたいだけど古い時代だから血の繋がっていない父親から人格否定されるようなことを言われ続けていたみたいで、だからこそ本来の自分を殺していい外面を演じ続ける、そして周りの人も自分に合わせていい顔をしていないと気が済まない、結果プライドと外面完璧主義の塊みたいな人間になってしまったらしく その話を聞いて初めて祖母に同情した。親がクソ。親の躾と言葉次第でまっさらな子供はどうにでもなるから、そう刷り込まれてきて結果その生き方しかできなくなることが本当に恐ろしいと思う。でもそれを繰り返すのはもっと駄目だから余計に絶対私の代でこの血を根絶やさないといけないなと改めて感じた

都合よくその場で嘘を作り上げることとか、プライドが高いだとか自分の思った意見は他から何と言われようと絶対に変えないクソほど頑固なところとか、確実にこれ祖母の血を受け継いでるんだろうなってところが私にもいくつかぴったり当てはまって左心房が痛む  家族って呪いだよ本当に

 

 

葬儀行う前まではずっと心の中で酷い悪態ついてたし入院中にzoomで顔見れるよとも言われたけど見たくないって言って拒否して、これでいいって思ってたけどあの時泣いてから気持ちが一変してしまった。最期の言葉をかけてあげられなかったことを後悔してるし、いなくなってから今更悔やんでもどうしようもないし自分が愚かだった

ハンターハンターで、キルアも蟻編でイルミに操られてること知ってからアルカ助けるまで本当に心底イルミのこと恨んでいて名前すら呼ばなかったのに、問題が解決してからはまたキルアの気持ちの整理がついたのか兄貴って呼んでたし、一生変わらないと思ってた気持ちが変わるきっかけってあるんだなと思った

 

でも今祖母のことを穏やかに思ってられるのは出棺と告別式という明確なお別れがあったからこそで、だから優しく接して優しく思うというのは半ば自己洗脳と都合のいい償いみたいなもんなのではとも感じたし、以前の恨みの感情も完全に消えたわけじゃないしそこの気持ちの両立ができなくてぐちゃぐちゃになった、こんな面倒くさい感情になるのも悲しい思いするのも見送るのももう二度とやりたくないからやっぱり私はさっさと死のうと思った、自分も同じように悲しまれて人の手を煩わせてお金をかけられてまで見送られたくない、本当になんで骨ごと光になってサラサラ〜と消えることできないの?

 

 

 

以上

みなさまよき倫理を